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高野六地蔵六観音

  • [2016年7月6日]
  • ID:1170

市指定有形文化財【美術工芸品】

高野六地蔵六観音(こうやろくじぞうろくかんのん)

【写真】高野六地蔵六観音

富里市高野字稲持(こうやあざいなもち)

富里郵便局前の信号を富里工業団地方面に向かい、コープ果汁千葉工場先の十字路を左折すると高野運動広場前に出ます。ここから運動広場を右側に迂回するように進み、ゆるやかに坂を下りる途中の右側にイチョウの木があります。その傍らに「高野六地蔵六観音」が見えてきます。

六地蔵六観音は享保三年(西暦1718年)に造立されたものであり、笠付角柱型と呼ばれる形態のものです。正面と左右三面に、浮き彫りでそれぞれ2躯づつ、上段に六地蔵、下段に六観音を配する独特の手法をとった特徴的な石造物です。

銘文には「奉造立六地蔵大菩薩玖當二世安楽拾九夜念仏善女人享保三戌十月吉日同年十日十九日高野村願主是心」とあることから、「十九夜念仏講中」と「地蔵講」※が合同で造立したことがわかります。

六地蔵は檀陀菩薩(だんだぼさつ)・宝珠菩薩(ほうじゅぼさつ)・宝印菩薩(ほういんぼさつ)・持地菩薩(じじぼさつ)・除蓋障菩薩(じょがいしょうぼさつ)・日光菩薩(にっこうぼさつ)の6躯で、念珠(ねんじゅ)・幡(ばん)・宝珠(ほうじゅ)・錫杖(しゃくじょう)・柄香炉(えこうろ)などを持っています。
六観音は千手観音(せんじゅかんのん)・聖観音(しょうかんのん)・馬頭観音(ばとうかんのん)・十一面観音(じゅういちめんかんのん)・如意輪観音(にょいりんかんのん)の5躯に准提観音(じゅんていかんのん)(真言宗では准堤、天台宗では不空羂索(ふくうけんじゃく)という。)が彫られています。

これらの地蔵と観音は衣文(えもん)などの表現がかなり簡略化されていますが、丁寧に仕上げられ、全体の均衡も整っていることから、優良な作品といえます。

千葉県内において確認されている六地蔵六観音は、本市に所在する1基のみであり、貴重なものといえます。

また、この六地蔵六観音は、高野地区では今でも信仰の対象になっており、今に生きる文化財として存在しています。

※十九夜講は毎月あるいは特別月の19日に女性だけが集まり、月の出を待ちながら念仏を唱え、飲食を共にする行事。
地蔵講は、火防(ひぶせ)・盗難除け・病気平癒・子どもの庇護などに効果があるといわれる地蔵に念仏を唱え、飲食を共にする行事。

お問い合わせ

富里市役所 (法人番号1000020122335)教育部生涯学習課

電話: (中央公民館) 0476-92-1211 (社会教育班)0476-92-1211 (文化資源活用班) 0476-93-7641 (スポーツ振興班) 0476-92-1597

ファクス: (中央公民館/社会教育班/文化資源活用班) 0476-91-1020 (スポーツ振興班) 0476-93-9640

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