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2市4町首長会議(平成16年1月8日開催)での関係市町の現況・取組みについての発言要旨

  • [2012年2月24日]
  • ID:788

成田市長

 9月の議会冒頭で2市4町での合併案を提示し、合併特例法の期限を視野に入れた取組みを表明した。タウンミーティングや市民アンケートなどを通じて民意の集約を図りながら、12月に入り議会と協議し、特例期限も迫っていることから、編入合併方式により可能な範囲で合併を推進していく旨が確認された。

 2市4町での合併をこちらから提示した関係で、このまま何もしないわけにはいかない。

 それぞれのおかれた立場や事情もあろうかと思うが、今後の協議を進める上で、関係市町村の意向や現況を報告しあうために本日集まっていただいた。

富里市長

 富里市としては、住民の代表機関である議会・執行部とで同じ結論となった。

 まず、合併に関しては地域間の利便性向上や重要施策の推進、市内全域にわたる発展を基本として、法定期限内の合併に向けて努力している。成田市から提示された2市4町による合併については次のように考えている。

 合併にあたっては、市民に対して合併後のまちづくりや市民サービス等について具体的に示す必要性があり、地域間の利便性向上を図るため施設整備等が必要となると考えられ、財政的な視点から特例法期限内の合併に向けて早急に法定協議会を設置し検討していくべきであると考える。

 合併の枠組みと合併方式については、日本の表玄関にふさわしい都市であることが必要であり、地方分権が推進されていく中で、潜在力豊かなこの地域に特例市を作っていくことが大切である。将来に向けて一体的な市民意識を醸成していく観点からも、合併方式は新設合併が望ましい。

 以上が富里市の合併に対する基本的な考え方であり、成田市から提示された合併案に対しては、富里市議会においても賛成は少数であったことから、富里市としては再度、新設合併を前提とした法定協議会の設置を強く要望したい。

 今後とも、空港圏での広域合併については、成田市をはじめ関係市町村と連絡を密にし、必要な協議をしていきたいと考えているので、よろしくお願いする。

下総町長

 下総町は、土地改良や水防組合など、成田市とは古くから住民の日常生活においても密接な関連がある。暫定滑走路ができたことによって町の約4分の1が空港対策を要する地域となった。そのようなこともあり、住民も空港圏、経済圏、生活圏を成田に求めるとの志向が非常に強い。一昨年実施したアンケート調査においても「合併するのならば成田市と」との住民意見が90%もあった。議会への合併の請願も採択された。現在アンケートを再度実施中だが、合併方式については編入合併でもよいという意見がほとんどであり、下総町議会としても、住民の意向を受けて成田市に対して合併の要望書を提出した。

 こうしたことから、本来ならば新設合併が望ましいが、この際合併方式にはこだわらず、早急に合併の方向付けをしてもらいたい。成田市からの合併案の提示について大多数の住民が理解を示している。

大栄町長

 合併の最終的な方向性を決定するにあたっては多くの住民から意見を聞く必要があったため、有権者全員によるアンケート調査を行った。結果は回収率が48.4%でそのうち約82%が成田市を中心とする合併に賛成という回答であった。

 成田市からの合併の提示については、11月末までが回答の目途であったことから、11月28日に大栄町議会と連名で回答した。

 その中で、「合併の枠組みとしては2市4町を基本とする」「基本的には新設合併が望ましいが、合併方式にはこだわらない」「編入合併の場合であっても合併協議においては対等の立場で格差の無い様にすること」「合併の時期については特例法期限内が望ましい」と要望した。

 8割もの住民が成田市を中心とする合併を望んでいる以上、方式にこだわるよりも、合併することを優先したいと考える。

多古町長

 9月24日に成田市長から2市4町による合併の提示があった時に、関係市町の首長全員による全体会議の開催を提案したが断られてがっかりしたが、今日このような会議を開けてうれしい。

 合併方式については、芝山町長と一緒に成田市長との会談を持ち、その席で新設合併としてもらいたい旨の要望をしてある。

 合併の枠組みについては、活力ある国際空港都市を目指すべきとの観点から、2市4町での枠組みを基本として合併を協議していきたい。

 多古町の住民も7割前後が空港圏での合併を望んでいるが、政治家としては、成田市との合併を住民が望んでいるから合併する、というような安易な態度をとることではない。

 合併しない場合よりも、各種基盤整備などが推進されるような合併でなければ意味はない。合併後は人口が19万人を超え、特例市となることが予想されるが、新市のまちづくりに邁進していくためにも、新市名称、事務所の位置など基本項目に関しては、首長や議会代表者、学識経験者等を含む法定協議会の中で協議してはどうか。

 スケジュールに関しては、合併問題は将来に関わる重要な問題であることから、十分な議論と情報公開が肝要であるとの認識に立ち、合併の協議に着いてもらいたい。

芝山町長

 合併問題に関しては空港南側での合併など、さまざまな検討を行ってきた。

 9月24日に成田市長から2市4町での合併が提示されたが、空港圏の合併を考える場合、空港開港以来、空港圏自治体連絡協議会を2市6町1村で組織し、地域一丸となってさまざまな問題に対処してきた。その結果、地域振興策や防音対策、共生財団の設立、新東京国際空港から成田国際空港への名称変更など数々の成果を挙げている。こうした事実あるいは実績を基に、今の成田地域の繁栄があると考えている。特に芝山町に関しては、地域の70%から80%が騒音下という事情もあり、メリット・デメリットを持つ空港問題とは切っても切れない地域である。

 芝山町としては、成田周辺のみでなく空港圏全体の中での合併を検討してもらいたいと考えている。具体的には同じ空港圏である横芝町からも合併の枠組みに加入させてもらいたいとの要望が寄せられている。

 合併方式については、成田空港圏の形成や特例市を目指すことが今回の合併の大きな目標になるものと思われるので、すべての関係自治体・関係者が同じスタートラインに立つという気持ちで、新しい成田空港圏を建設する観点から、新設合併で取り組んでもらいたいと思っている。

成田市長

 今回の合併問題に関しては、正直なところ時間的な制約もある。市民の中でも合併慎重派がかなり多い。前回の11市町村による取組みが失敗していることもあり、市民に対して一定の枠組みを提示せざるを得なかった。市民の意見を掌握するために、タウンミーティングやアンケートを実施し、慎重に取り組んできており、簡単に振り出しには戻せない。

 合併に関しては各自治体の自主的な判断を尊重すべきと考えており、今後は可能な範囲で検討を始めさせていただきたい。将来的な空港圏合併については国が現在のように合併を地方に丸投げするのではなく、地方への税源移譲を含めて、国が制度や仕組みの面から前向きに考えるようになってからではないか。

 合併と空港圏の問題は別枠で考えていいと考えている。合併しない場合でも、同じ空港圏の自治体として信頼関係を持って空港問題に取り組んでいかなければならない。

 今、聞いた話の中でも、それぞれの考え方に若干の開きがあったが、合併までの時間が少なく、各自治体としての立場もあることから、すべてを調整するのは現時点では非常に難しい。

 成田市長としての説明責任もあるので、これから各地域に出向いて十分な話し合いをしたい。提言等もあるかもしれないが、現実を直視して取組みを進めたいと考えており、みなさんの了承を得られれば、可能な範囲で合併協議をスタートさせていただきたい。

富里市長

 日吉台住民は富里市役所よりも成田市役所の方が近いこともあり、編入合併でもよいだろうという意見も多いが、他の地域では、市制施行して2年足らずでなぜ合併しなくてはならないのかと考える住民もいる。編入合併では富里市民が納得しない。合併方式についてうやむやのまま協議に参加し、途中で抜けることになると大変迷惑をかけることになる。議会に対しても成田市からの提示に対する真摯な検討をお願いした。成田市が新設合併を推進していくのは大変だろうとは思うが、富里市で編入合併を説明するのも同じくらい大変なのが実情だ。

 これまでも空港問題等に関する陳情など周辺自治体が協力して実施してきたが、合併問題に関わりなく、こうした協力関係は今後も維持していきたい。

多古町長

 今日の会議は2市4町の枠組みと合併方式の確認が主題となっているが、富里市が新設合併でお願いしたいということであり、空港圏の中でも成田市が中心であり一番大きいので、黙っていても成田市長がリーダーシップを発揮すれば空港圏の合併は成立する。

 編入合併をあらかじめ容認することが合併協議に参加する前提条件ということであるが、私たちとしては、合併方式などの重要な基本項目こそ正規のテーブルで幅広く協議していくことが求められるのではないかと考える。

 9月24日に2市4町で法定協議会を立ち上げる考えはないかと成田市長から尋ねられたが、住民理解のもとで議会の承認が得られなければ合併は成立しない。合併をイメージだけで捉えている人も多く、議会に対してもさまざまな要望が寄せられている。

 情報が公開される法定協議会の中で議論してこそ、住民の理解も深まるのではないか。

 編入合併を主張するところも、新設合併を主張するところも、方式にこだわらないところも、正規のテーブルで協議していく余地は十分あるのではないかという認識でいる。

 大きなまちづくりの道が閉ざされてしまうのは、後の世代まで禍根を残してしまうのではないかと心配している。長期的視点に立って法定協議会への扉が開かれ、大きな可能性と希望を持って空港周辺地域の世代の引継ぎがなされることを心から祈る。

 もちろん、相互理解を深めることがこの圏域の将来のためには極めて意義深い大事なことであるとの認識はみなさんお持ちであると思うのでよろしくお願いしたい。

成田市長

 これからテーブルを作って始めるとなると、特例措置の期限内には間に合わない。そうなれば合併は失敗であり、成田市としては単独を選ぶと思う。そういう事情を考えて、現実直視で、可能な範囲で緩やかにスタートしたい。そうして将来展望をどうするかという考え方を持っている。

 合併を要望されたところを全て含めるのが正規のテーブルかもしれないが、そうなると失敗した前回の二の舞になる。そこで今回は成田から2市4町での合併を提示した。こうしたことから、傲慢であるとの指摘も受けたが、なによりも合併をスタートさせ、その中で地方分権の流れが本格化していけば空港圏全体という大きな枠組みも可能かと思う。今の事情としては、たとえ成田市が財政力指数だけ良くても、中身は大変な運営となるということであり、首長という立場で市民のことを思うと、大まかな合併も出来ない。そこで私としては、合併を可能な範囲で進めながら、それぞれの立場でいろいろともう一度模索し次の時期を目指すのが良いのではないかと考えている。それがお互いに傷つかずに済むのかなと思う。そうかといって時期を延ばすわけにもいかなかったので、一同に会する機会を持ってもらった。それぞれの事情はいろいろな方法で掌握しており、むしろ区切りをつけないと混乱を招く恐れがある。したがって一定の区切りこそが、それぞれの立場で合併を模索しやすくなると思うので、そういう意味で位置づけの確認としてもらえればと思う。

 これからの課題は、富里市長が述べられたように、これにより自治体同士の信頼関係が崩れる話ではない。空港問題に関しても、私は逆に合併しない方がいいと思っている。公団と自治体がお互いの立場で主張し合った方が良いのではないか。

 また、特例市の考え方についてだが、みなさんそれぞれ特例市についての考え方を持っているとは思うが、私は数年前から特例市を目指そうというつもりで政治活動を始めている。平成6年には中核市を目指したが、中核市は人口30万人以上が要件となる。平成11年になって人口20万人で特例市としてのまちづくりが可能となった。私は成田市のまちづくり(特例市)を合併と一緒に考えてはいない。成田市は特例市を目指しているが、合併は時代背景の中で2市4町が対象となり、たまたま人口が特例市の要件に合致しただけである。まちづくりの方針として特例市を目指すことと、合併を直接結び付けているわけではない。

富里市長

 今の話を聞いて少し安心した。これから先に2次か3次の合併機会があれば、その時は是非一緒にやらせてもらえればと思う。成田市とは共同で実施していく仕事もあり、合併問題の検討は今後も続いていくということで安心した。その方向でよろしくお願いしたい。

成田市長

 昭和の合併から平成の合併まで約50年の間隔があったが、今回の合併は必ずしもスムーズにいっていないと思う。もしかすると近い時期に分権型社会を作るために合併問題は再浮上してくるのではないかと感じている。私は超拡大論を唱える市民が、5~10年後の範囲でいずれ出てくるのではないかと思う。あるいは国に対して意見を述べることも必要だと思う。しかし今の時点では、自分達の足元の事情を考えると、合併問題は一定の枠組みを作りながら慎重な進め方をせざるを得ない。したがって空港問題等については従来通り、合併とは違った意味での友好関係を続けていかなければならないとは思っている。

芝山町長

 空港圏の考え方と特例市についての話があったが、私たちとすれば合併するのならば特例市や中核市を目指さなければ大きな恩恵はないと思う。私としても合併するのであれば特例市を目指す方向性を作りたいと考える。成田空港圏合併を目指すということと、新設合併により今後の空港圏の発展を目指したいということを議会とも協議した。成田を指向する住民も多いが、空港問題などへの取組みに対して大小にこだわらず一緒になってやっていくんだということで、合併方式はやはり新設合併が望ましい。

 合併方式を今日の会議で決定してしまうのは早計ではないかとも議会からも言われており、どのような結果になるかわからないが、さまざまな議論の結果このようになったということで、自分達としても説明責任があり、そのあたりを含めて協議してもらえればありがたい。

成田市長

 現実直視型で、今日決めるということではなくて、時間的制約などさまざまな要素があるので、とりあえずスタートしておこうと。可能な範囲で協議を進めておき、その後でどうか、という非常に幅を持った考え方であり、もうこれで決まりということではない。可能な範囲での合併協議を早く開始しなければ、各自治体間の調整に時間を費やし、今回の合併協議も失敗という結果になってしまう可能性があるので、緩やかにスタートしながらその中でいろいろと検討したい。

 近い将来においても、空港圏合併として今回と同じ様な合併問題が出てくるかも知れない。それぞれが課題をうまく整理しながら、住民の理解を得られるようなやり方で、推進できればと思っている。

富里市長

 成田市のいろいろな事情はよくわかる。ただ、特例市に関して、私と成田市長とは考え方がやや違う。私は合併するのであれば、合併により特例市を実現すべきと考えている。

 また、将来において合併問題が再び浮上してくることになった場合は、是非よろしくお願いする。しかし、富里市が市制施行してからまだ2年足らずということもあり、今回の編入合併の提示については受けることができないということでご理解願いたい。

 ……………………………途中休憩…………………………

 ……………………………会議再開…………………………

成田市長

 それでは、本日の会議での合意事項については、

  • 市町村合併は、自主的な判断であり最大限尊重し合う。
  • 現時点では、可能な範囲で合併に向けて取り組みを推進する。なお、取り組みを進めながらも必要が生じた場合は、合併協議の門戸を閉ざすものではない。
  • 将来を展望した場合、国の三位一体改革による税源移譲等の制度が実現したとき、再度枠組みの検討もあり得る。
  • 関係市町は、成田空港及び空港周辺地域の発展のために良好な関係を維持し、さらに協力し合う。

 以上の4点でよろしいか。合併に関する各市町の意向については、こちらから提示したことなので改めて個別に訪問し、確認したいと考えている。

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