岩崎別邸と呼んでいるのは、富里市で初の国登録有形文化財になった「旧岩崎家末廣(すえひろ)別邸」の主屋(しゅおく)・東屋(あずまや)・石蔵(いしぐら)の総称です。
岩崎別邸は、大正時代末から昭和初期にかけて「末廣(すえひろ)農場」の中に建てられました。この「末廣(すえひろ)農場」は、三菱の3代目の社長であった「岩崎久彌(ひさや)」氏が自ら経営を行った農場です。
久彌(ひさや)氏は、「採算を度外視して、わが国畜産界の発展につながるような、模範的な実験農場を作りなさい。」と農場長に常々語っていたと伝わっています。
そのような経営方針から、大型のトラクターなど当時としては最新の技術と設備による先進的な農法によって、日本の農牧事業を先導していました。
ある日、農場内の道端に古い草鞋(わらじ)が捨てられているのを見た久彌(ひさや)氏は、「物にはそれぞれ使命があるのだから、最後までその使命をまっとうさせるようにしなければならない。古い草鞋(わらじ)はたい肥にすれば、まだ十分に役立てることができる。」と、農場員に語ったという人柄を示すエピソードものこされています。
残念ながら、第二次世界大戦後に末廣(すえひろ)農場はなくなってしまいましたが、当時を偲(しの)ばせる岩崎別邸は、壊されることなく現在まで大切に保全されていたのです。
平成24年、これまで維持管理をしてきた三菱地所株式会社より、末永く大切にして欲しいとの申し出により、富里市に寄附されました。
富里市は、寄附後直ちに、歴史的価値が非常に高いことから、国登録文化財への申請を行い、平成25年12月24日に正式に国登録有形文化財となりました。
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