教育委員会は、首長から独立した行政委員会として、全ての都道府県及び市町村等に置かれる合議制の執行機関です。
教育委員会制度の意義
1.政治的中立性の確保
- 教育はその内容が中立公正であることが極めて重要であり、個人的な価値判断や特定の党派的影響力から中立性を確保することが必要とされます。
2.継続性・安定性の確保
- 教育は子どもの健全な成長発達のため、学習期間を通じて一貫した方針の下、安定的に行われることが必要です。
3.地域住民の意向の反映
- 教育は地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であり、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の参加を踏まえて行われることが必要です。
教育委員会制度
1.教育委員会とは
- 教育委員会は地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づき、学校教育、生涯学習、文化芸術等の教育行政を執行する行政機関として設置され、市立小中学校その他の教育機関を管理するとともに、市の教育行政についての基本方針や計画を決定しています。
- 富里市教育委員会は、教育長及び4名の委員で構成され、いずれも市長が議会の同意を得て任命します。
- 任期は教育長が3年、委員が4年となっています。
- 委員の任命に当たっては、委員の交代時期をずらすことにより、委員交代による急激な方針変更を避けます。また首長・議員の任期ともずれているため、委員の任命による教育行政の安定性、中立性がおびやかされることを防ぎます。
- 教育長は、教育委員会会議の主宰者、事務執行の責任者、所属職員の指揮監督者として教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表します。
- 教育委員は、教育長に対するチェック機能を果たすため、会議の招集や教育長が委任された事務の管理・執行状況等の報告を求めることができます。
2.首長からの独立制
- 首長から独立した権限を持つことにより、教育行政の中立性等を確保します。
3.合議制
- 複数の委員による合議により、教育行政の方針が一個人の価値判断に左右されることを防ぎます。
4.住民による意思決定(レイマンコントロール)
- 委員は当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者から選ばれ、事務局を指揮監督するいわゆるレイマンコントロールの仕組みにより、専門家の判断のみによらない教育行政を実現します。
- その他、中立性・安定性・継続性を確保するため委員の身分保障や政治活動の制限等があります。