近年、気候変動の影響から熱中症により救急搬送される方が多くなっています。
政府は、毎年4月1日から9月30日の特に暑い時期を「熱中症予防強化キャンペーン」と定めて、熱中症対策の強化を呼びかけています。
一人ひとりが、熱中症の正しい知識と対策法を知り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。
熱中症とは・・・
熱中症は高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内調整機能がうまく働かなくなる状態をいいます。
かつては、夏の暑さや炎天下で具合が悪くなったり倒れたりする状態は、「日射病」などと呼ばれて、医学的には、重症度に応じて熱疲労、熱けいれん、熱射病などと呼ばれていました。
しかし、屋外など熱が加わる灼熱のような状況でなくても発症することから「熱中症」と総称して呼ぶようになりました。
熱中症は、炎天下の運動などで発症することが知られていますが、高齢者等が室内でエアコンを使用せずに寝ているうちに発症することもあります。
症状は、急激な発汗や体温の上昇、こむら返り、頭痛、吐き気、手足のしびれ、疲労感などがあり、重症になると、意識障害などを起こします。
まずは、予防をすることや初期の症状に気づいて早めに対応することが大切です。
熱中症になったときの対処法は、こちらをご覧ください。熱中症警戒アラートについてはこちらをご覧ください。熱中症が疑われる人を見かけたら[厚生労働省熱中症予防のための情報・資料サイト](別ウインドウで開く)
こんな環境に注意しましょう
1.気温が高い
- 最高気温が25度を超えると患者が発生しやすくなり、30度を超えると熱中症で亡くなる方が増えはじめると言われています。
2.湿度が高い
- 気温が25度以下でも、湿度が80%以上であるときは注意が必要です。
3.日差しが強い
- 直射日光や地面からの照り返しが熱中症のリスクを高めます。地面近くにいるこどもやペットは高温にさらされる危険があるので注意が必要です。
4.風が弱い
- 風が弱い時は、汗をかいても汗が蒸発しにくく、体温を下げる効果を弱めてしまいます。
熱中症の予防には、「水分補給」と「暑さを避けること」「体調管理」が大切です。
水分・塩分補給
- 暑さの感じ方は人によって異なります。渇きを感じなくても、こまめに水分補給をすることが大切です。
- 高齢者(65歳以上)は暑さや水分不足に気づきにくく、からだの調整機能も低下しています。飲んでいる量を目で確認しながら、意識して水分を取りましょう。
- 作業や運動の予定がある場合は、あらかじめ水分補給をしてから取り組みましょう。
熱中症になりやすい環境を避けましょう
室内環境
- 扇風機やエアコンを使った温度調整をしましょう。
- 室温が上がりにくい環境の確保(こまめな換気、遮光カーテン、すだれ、打ち水など)
- こまめな室温確認
屋外環境
- 日陰を選んで歩く。日傘などを上手に使用する。
- 運動や作業は、なるべく暑い時間帯を避ける。また、涼しい場所での休憩を頻回にとる。
子どもの熱中症を防ぐポイント
健康観察と水分補給
- 子どもを観察したとき、顔が赤く、ひどく汗をかいている場合、逆に汗を全くかいていない場合には、深部体温がかなり上昇していると考えられるので、涼しい環境下で十分な休息と水分摂取を行いましょう。
適切な服装選び
- 子どもは衣服の選択・着脱に関する十分な知識を身につけていません。そのため、保護者や指導者は放熱を促進する適切な服装を選択し、環境条件に応じてウェアの着脱を適切に指導しましょう。
市内8か所でクーリングシェルターを開設中
6月1日から10月23日の期間市内8か所でクーリングシェルターを開設。
熱中症予防にこころがけたいこと
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